おはようございます。おさるのジョージです。少なくともこのお家では、そう呼ばれています。アメリカ生まれです。たいちさんが赤ん坊のとき、ビルおじさんに連れられてきました。
たいちさんの相棒です。いつも一緒に寝ております。わたしがいないと寝られないなんて、わたしゃ感激で、「ありがとう」とたいちさんに毎晩気づかれないようにそっと両手を合わせています。

たいちさんの朝は忙しい。わたしなんて、もうやる気のない格好で絨毯のうえにほったらかしにされています。
まず起きて、誰に言われたわけでもないのに、たんこさんのまねをして、まずはカーテンを開け、何故だかしらないけれどカーテンをつよく縛ります。だらっとさせたままのカーテンをいやがるたんこさんでしたから、しらずしらずたいちさんも朝のカーテンを縛り上げるのでしょう。

それからラジオ体操なるものに出かけます。出かけたと思ったら、ドタバタと走って帰ってきて、今度は小学校の宿題とかいう「チャレンジなんたら・・・・」というものを引っ張り出してきて、そこに書かれている体育の運動をやりはじめます。本日は、ドスドスと「蛙跳び」、V字腹筋、ブリッジをやり、眠たそうなあるじのそばで、達成感にひたりながら「今日もやりました」という印をつけています。黒丸をつけていけば、最後には立山の山頂にまで至るという図柄の「チャレンジなんたら・・・」ですが、もうすぐ美女平に到着予定です。
朝の運動が終わると、今度は朝顔の観察。今日の観察結果は、「5こはな」となっていました。あまりやる気あるとは思えない記録でした。昨日、8月1日のところを7月32日と記録していて、あるじにバカにされていました。かわいそうに。まだまだ幼い相棒です。

ようやく朝食です。あるじがピーナッツバターを左官屋のように美しく塗ったトーストに、たんこさんのおともだちにいただいたプチトマトに、ヨーグルト(意外と健康オタクのたいちさんはダノン・ビオでないとだめなのだそうだ)、牛乳、そして、あるじ特製の「トロトロゆで卵」。ゆで卵のトロトロ黄身が口のなかで広がるとき、たいちさんの鼻の穴が広がり、恍惚のゆるんだ顔になります。
あるじが皿洗いをしている間、お気に入りの「かいけつゾロリ」を引っ張り出してきます。最初は声に出して読み始め、次第に夢中になり、しずかになります。もうトランス状態で、呼びかけても返事がありません。
「さぁ、いってこい!」との号令に、すくっと立ち上がり、水筒とリュックを背負って今日は幼稚園。ん、いや、お預かりで小学生になっても夏休みは幼稚園が面倒みてくださっているそうな。「気をつけていってくるんだよ」とあるじの声。それに応えて元気のいい「はい!」という声とともに我が相棒は出かけていきました。
マンマがおうちにいなくても、よくがんばっています。「がんばれよ、相棒。」とあるじと共に絨毯にへたりながら、私はつぶやきます。
[5回]
PR