八尾町の権兵衛という八尾蕎麦屋に、お山のおうちから帰るとき、向かうときに立ち寄る。
八尾と言えば、風の盆。踊りは知っているものの、唄は知らない。権兵衛に飾ってあるのは、唄の文句か、なんだか艶っぽい。
「三味線の一が切れても、ニ三が残る。あなたと切れたらオワラ気が残る」

権兵衛の側はうまい。畑で陽に火照った体に、冷たい蕎麦がしみる。
ふだんは、たいちさんのお気に入りは、なぜか「すうどん」。これに天かすをどっさり入れて食べるのがお気に入りのようだ。私のお気に入りは、ざる蕎麦だけど、ラーメンもなかなかうまい。玉ねぎの甘さか、濃い色のスープで、見た目ブラック系ラーメンかと思いきや、甘い。
うどんに飽きると、たいちさんは、唐揚とご飯を注文する。唐揚がなかなか味が濃い。
苗を買いに八尾の街に下りたとき、晩のおつまみに権兵衛の唐揚をお土産にした。冷えてもなかなかうまい。ビールに合う。
その晩は、おつまみ大会。権兵衛の唐揚に、ニラさえ入れればできるというチジミをこさえた。ニラは我が家の畑で採れたものだ。チジミ作るよぉ〜、って、畑に出て行って、ハサミでニラをチョキチョキ。肉厚で甘い我が家のニラは絶品だ。
切っても切っても伸びてくれるニラって、ほんとにイイ!
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