お山のおうちは、冬の間に水道の蛇口が凍結のため破裂してしまい水浸しで、冬はほとんどお山には行くことができませんでした。
大長谷にお世話になって3年間。お山のおうちの契約も切れて、新しく当たるも八卦、当たらぬも八卦の契約者抽選に挑んだところ、日頃宝くじだけでなくガリガリ君の当たり棒もなかなか当たらない我が家の貧乏神が目をつぶってくれたようで、新たに別の棟に再入居となりました。まためでたく三年間、お山のおうちに寄寓することができます。
とはいえ、こんなに楽しいお山のおうちの暮らしも、世間様には人気がないのか、応募者がいないそうな。まだ二棟ほど入居者が決まっていないようなので、私たちは選ばれたというよりも、他に選ぼうにも私たち以外にいなかったようです。春は山菜、秋はキノコ、夏はブヨと楽しくスリリングなお山の生活は、めいっぱい農業のまねごとをしようと意気込むよりも、肩の力を抜いて、野山を楽しみ、集落の人々の笑顔をめで、できてもできなくても楽しい畑仕事を適当にたしなみ、ひっそりとしたお山の夜長をおいしいものをつつきながら楽しむぐらいがちょうどいい。
そんなぐ〜たらな寄寓人一家は、今年もトラクターを借りて、畑を耕しました。昨年までとは違う畑は、石がごろごろ、おまけに今年の冬は雪が多かったようで、畑は湿り、うまく耕すことができませんでした。でも、ぴかぴかの小学一年になったたいちさんをトラクターに乗せて、一速でのんびり耕しながら、畑が始まる喜びと春の日差しのせいで、顔が酔っぱらったみたいに間延びして日焼けしました。
大長谷に再び寄寓人一家が戻り、我が家のながたん寄寓生活の第二幕が始まりました。
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