ロシアの冬は寒い。
ロシアの禁煙法は,ホテルの客室でも禁煙となり,喫煙者は通りにでてタバコを吸う。凍える外気に身を縮めながら吸う。これは,健康に悪そうだ。
一夜にして喫煙者は減らない。歩道では,いたるところで喫煙者がタバコをくゆらせる。
歩道でぱかぱかとタバコを吸うロシアの街の姿は(だいたい欧州はみなそうだけど),空間的には日本より自由かもしれないけど,マナーとなると最低だね。でも,街の通りでは何やったっていいじゃないっていう自由な空間をけなげに維持している欧州の姿勢は,喫煙者をとにかく所定の場所に導こうとする秩序重視の日本とは発想が違うのかな。タバコの値段が高くて都市空間に自由のある欧州,タバコの値段が安くて喫煙者を閉じた空間に導く日本。喫煙者を閉じた空間に閉じ込めることがいいのか,非喫煙者にタバコの煙から自由になれる空間を提供するのがいいのか,両者の境界はしばらく右往左往しそうだ。喫煙そのものを禁止したらいいじゃない。両者のせめぎ合いでは,そこまで話が至らない。タバコの値段が高くなっても喫煙を好む人が,マナーに気をつけながら,自由に都市空間を享受できる,そのぐらい多めに見てもらえるほどに喫煙者が少なくなることが,先なのかもしれないね。
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